宿題をやる前に、宿題をやる先には何があるか知ることが大切。絵本【宿題魔神】を通して子どもに伝えたいこと。
いつも、ご来訪ありがとうございます。
息子の話が続きますが…。
とりあえず、今週の魔の月曜日はなんとか乗り越えられたので、来週の月曜日まで、そのことについて考えるのをやめようと思っています。
ですが、小学校での悩みネタは尽きることがありません。
それは、
『宿題』の問題!
息子は現在、小学一年生。そしてすでに宿題が大嫌い。
でも宿題は、特別なことがない限り、毎日出ます。
まだ小学一年生なので、量はさほど多くはないと思うのですが、学校から帰ってきたら、必ずやらなければいけないという強迫観念がまず嫌みたいで、学校から家に帰ってくるのが毎日憂鬱ときました(汗)!
なので、月曜日の朝は、学校へ行くのが憂鬱。
そして、月曜日の下校後、家に帰るのが憂鬱。
と、月曜日は本人にとって史上最悪な一日だそう。
私は、自分の小学生時代、宿題を忘れて怒られたという記憶がなかったので(実際はあったと思うが、覚えていない)息子にも「やりたくなければ、やらないでいいんじゃないの?」と本人を励ますつもりで言ったのですが、
『そんなことできるわけないじゃん、本当怖いんだから~!』
と、ビクビクしながら意味深な言葉が返ってきたので、真相を聞き出すと、どうやら宿題を忘れるとペナルティを下されるとのこと。
- 宿題を忘れると怒られる(それはまぁわかる)
- 宿題を忘れると一人一人席を立たされる(吊し上げ?)
宿題を忘れてしまうのは、小学一年生にしてみれば、決して確信犯的なことではなく、まだ習慣がついていないだけであったり、学校の疲れで宿題をしないでそのまま寝てしまって忘れたりと、宿題が出来ない理由の方が多いような気がします。
今年の春まで幼稚園で無邪気に遊んでいた子たちが、果たしてそんなに早々と切り替えができるのかなぁとちょっと疑問に思ったり、どうしても大人目線ではなく子供目線で物事を考えてしまう私がいます。
おそらく、私自身が小学生時代に感じていたこと思っていたことと照らし合わせても、理不尽にしか思えないからかもしれません。
私の小学生時代は「子どもは遊ぶのが勉強」だと思っていたし、放課後はいつも遊び回っていました。大人も広い心で見守っていてくれていたような気がします。そのおかげで私自身も遊びから学んで活かされていることが今でも多くあり、寛大な大人たちにとても感謝しているくらいです。
しかし、今の時代はそうではなさそう(><)
そもそも、宿題の本分って、先生を喜ばすためのものでもなければ、人と競うものでもないし、自分自身の向上のためにあるものだと思うのですが、どうなのかな?
少なくとも、うちの息子は、宿題をやる意図は、先生に怒られないためにするものだと思ってしまっています。そこで私が何か言ったとしても、実際に制裁を受けるのは、息子自身なので、私ができることというのは、宿題を忘れないように見守るのと、わからない問題を一緒に考えることくらいしかありません。本当に無力な母ですまない。
小学生低学年のうちは、宿題なんて必要ないと私は思っているのですが、みんながみんな(大人)がそう思っているわけではないので、宿題を無くすことは不可能だと思いました。
なぜなら、上の娘が小学生だった頃にも宿題に関する問題が挙がり、親の考え方がそれぞれ違うので、そこを統一するのは難しいと思ったからです。
大まかにいうと、
●宿題を少なくしてほしい派
●宿題をもっと増やしてほしい派
と、真っ向からの対立意見。
双方には、それなりの正当な理由があるので、学校側も対応するのは本当に大変だと思いました。
なのでせめて、宿題を忘れた子を皆の前で怒るのはやめた方がいいと思っています。
中学年以上ならまだしも、小学一年生に委縮させるほど、宿題に対して重圧をかけてしまうと、たとえ、学力が上がったとしても、子供たちの今後の精神面が心配です。
すでに、子ども時代の環境が今後の人格形成に影響があるとわかりきっているのに。
今しか見ていない現在の教育には限界があるのかもしれません。
そんな、現在の教育に対する不信感をブログにぶつけることしかできない小心者の母ですが、私なりにできることをいろいろ考えていました。
そして、今日、小学校の読み聞かせがあったので、このような本を読んでみました。
【宿題魔神】主人公は、宿題をいつも忘れてしまう、まなぶ君。夢はマンガ家。だけど「宿題をわすれるようでは、マンガ家にはなれないよ」と担任の先生からストレートに怒られ撃沈。しかし、宿題を忘れてしまうまなぶ君は、仕事で忙しく帰りの遅い両親と優しかったおばあちゃんが天国に行ってしまい、誰も宿題を教えてくれる人がいなく、勉強が苦手だという切ない背景があったのでした。そんな、まなぶ君の前に突如現れたのが、自称「宿題魔神」と名乗る不思議な人形。まなぶ君の元気のない姿を見て、やってきたようです。「宿題魔神」は、まなぶ君のよき相談相手として、声をかけたり励まします。そして、何事にも最後まで諦めないで頑張った人が夢を掴むことができると教えてくれました。宿題を最後まで頑張ってやることは「最後まで頑張る力」をつけることだと理解したまなぶ君は、宿題を前向きに取り組むようになりました。わからないところは「宿題魔神」が教えてくれたので、まなぶ君は、最後まで宿題を終わらせることができました。こうして、自信のついたまなぶ君は夢に一歩近づくことができたのでした。果たして「宿題魔神」の正体とは?
もちろん、先生へあてつけるための絵本として読んだわけではありません。
でもいろいろな事情があって、宿題ができない子もいるということはわかってもらいたいという気持ちは私の中にもどこかあったかも。
それとそもそも「宿題をすること」ってどういうこと?ともう一度子ども達に考えて理解してもらえるには、直接的に訴えるよりも、絵本のような間接的なアプローチの方が伝わりやすいかなと思いました。
そして、先生よりも近所のおばちゃんの方が、あまり重くならなくて済むのではないかと。
絵は結構シュールですが、お話しはとても道徳的です。
絵の描写もとても細かく、読むたびに楽しい発見があります。
中表紙には「宿題魔神」の四コマ漫画や楽しいイラストが描いてあるので、持っていたくなる本だと思います。
子ども達は、目をまん丸くして、絵を隅々まで見ているようでした。
そして、読み終わった時「もう一回コール」をしてくれた子もいました。
子ども達一人一人にどう響いてくれたか、それはわかりませんが、子ども達が「宿題」に押しつぶされないで、たくましく育っていって欲しいと願うばかりです。
「宿題魔神」の作者のおおつぼかずみさんは、ご自身も小学生時代は勉強が苦手だったらしく、宿題魔神が来てくれたらと思っていてこの絵本を描いたそうですよ。